模試でも中学入試でも算数の問題の前半にはしばしば計算問題が出題されます。この問題を確実に得点して後半の長文問題に取り組みたいものです。今回はそんな中学受験生におすめのテストの時におぼえておきたい計算問題の解き方をご紹介します。
複雑なたし算、ひき算を簡単にする方法とは?
塾や予備校の保護者向け説明会に出席していると計算問題の解答ミスはたし算、ひき算、かけ算、わり算のうち、たし算、ひき算での間違いが圧倒的に多いということをききます。
確かに毎回違う数を足したり引いたりするたし算、ひき算にくらべて、かけ算や割り算は暗記しているもの使って行うのでミスが起こる可能性が低くなるといえます。
それならば、なおさらたし算や引き算は丁寧に正確に行うことを心がけていきたいですね。
(1)58+23
「58+23」。思わず筆算の式を書いてしまいそうですが、ちょっと待って。「58」は後「2」あれば「60」になるので、「23」を「2」と「21」に分けてしまえば暗算でもできてしまいます。
58+23
=58+2+21
=60+21
=81
こういった工夫をすることに「スゴイ!」「楽しい!」と目をキラキラさせてくれる子どもであればいいのですが、「かえって面倒!」などというタイプの子どもの場合は、テストなどではなく日常の実際の場面でこういった計算が暗算を正確にするなどの体験を親子で一緒にすることで、「やてみたい」という気持ちが芽生える場合があります。
(2)242-58
続いて「2442-58」はどのように工夫をするとよいでしょうか。こちらも思わず筆算でやってしまいそうです。
ひき算をするとき、処理しやすい数字にかえるために計算の仕組みで理解しておかなければいけないのは、「-」の両方で同じことをして処理しやすい数字に替えるということ。
この場合だと例えば両方に「2」を足して処理しやすい計算に替えていきます。
242-58
=(242+2)-(58+2)
=244-60
=184
こちらも処理のしやすい計算に替えることで計算を間違いにくくすることができます。
(3)8+7+6+5+4+3+2+1
つづいてこちら。だれでも何度かテストで出会ったことがある問題です。これを順番に計算していくと間違えやすく危険です。そこで今回は3つの方法をご紹介します。
1)「8+7+6+5+4+3+2+1」を両側から足していくレインボー作戦で解く!
両側から順番に足していくと、
- 8+1=9
- 7+2=9
- 6+3=9
- 5+4=9
9×4=36
両側から足していくと虹のように見えるので、子どもたちも大喜びで覚えてしまう方法です。
2)「8+7+6+5+4+3+2+1」の平均を使って解く!
右はじの1をどけると、並んでいる数字の平均が真ん中の「5」に等しくなります。
- (8+2)÷2=5
- (7+3)÷2=5
- (6+4)÷2=5
このことを考えていくと
8+7+6+5+4+3+2+1
=5×7+1
=35+1
=36
これは実際にやってみると言葉での説明を読むよりもワクワクする手作業となります。
3)「8+7+6+5+4+3+2+1」の中で10の塊を作って解く!
10の塊をつくりながら計算をしていきます。
8+7+6+5+4+3+2+1
=(8+2)+(6+4)+(7+3)+5+1
=36
このほかにも、計算を間違えない方法を親子で考えていくのも楽しいですね。