初乗り乗車の一番安い運賃で1日中電車を楽しむ旅ができないかな? そんな悩みに答えるのが”大回り乗車”です。
例えばこんなルート。先日、電車が大好きなお友達にさそってもらったワクワクどきどきのの小学生の”大回り乗車”の旅をご紹介します。
子どもにおすすめ! 大回り乗車(関東)のルート例!
今回、大人220円、子ども110円で出かけたこちらのルート。
- 戸塚 8:05発-(東海道線)-8:22 茅ヶ崎 着
- 茅ヶ崎8:27発 -(相模線)-9:24 橋本 着
- 橋本 9:27発 -(横浜線)-9:38 八王子 着
- 八王子9:48発-(八高線)-10:27 高麗川 着
- 高麗川11:33発-(同じく八高線)-13:09 高崎 着
- 高崎13:37発-(両毛線)-15:23 小山 着
- 小山15:32発-(東海道線)-17:32 戸塚 着
朝から夕方まで電車に乗り続ける旅です。
さあ切符を買ってスタート! 本当に初乗り運賃で1日楽しめるか!? 戸塚 8:05発-(東海道線)-8:22茅ヶ崎着
大回り乗車で使えるのは切符、回数券やSuica、PASMOなどのIC乗車券です。定期券は利用できません。今回は切符を購入してスタートしました。
ここがポイント! ICカードではなく切符を購入してGO! がおすすめ!
大回り乗車をする場合は、Suica やPASMOより切符がおすすめ。
その理由は、途中の車内で車掌さんによる切符の拝見がある場合に、大回り乗車をしていることや、どの駅から大回り乗車をはじめているかの説明がICカードよりやりやすいためです。
最初の乗り換え! 茅ヶ崎8:27発 -(相模線)-9:24橋本着
最初の乗り換えは茅ヶ崎駅で。乗り換えたのは相模線です。次の乗り換えまではここから橋本まで約1時間の旅。これまで乗っていた東海道線とはうって変わってノスタルジックな単線列車がのんびり走ります。
運転席ごしに目の前にただ一本の線路がまっすぐに伸び、その上を自分のペースで着実に走っていく列車に親は自分の人生を重ねあわせ、子どもは運転席ごしに運転手さんと同じ目線で電車が動く様子を見られることが楽しいようです。
相模線とは?
JR東海道線の茅ヶ崎から橋本までを相模川にそって東西につなぐ路線。
ここがポイント! ”単線”の旅を楽しもう!
相模線の面白さは、単線であること。目の前に一本の線路がまっすぐ続く様子や、単線ならではの駅周辺の配線など、見ているだけでも飽きません。
富士山が見える! 橋本 9:27発 -(横浜線)-9:38 八王子着
橋本では2回目の乗り換えで横浜線に乗り換えます。茅ヶ崎から相模線と横浜線を使って八王子まで北上するイメージです。このエリアでは進行方向に向かって左側に時折富士山が姿を現します。
携帯電話で撮影した写真ではあまり大きく写せませんでしたが、目視ではかなり大きく見えるところもあります。冬になると真っ白く、夏には青くすっきりとした稜線を見せる富士山の様子に目をうばわれます。
ここがポイント! 駅の変化を楽しもう!
駅ビルのある大きな駅から本当に小さな駅まで雰囲気も様々な駅の様子を楽しむことができるのも、大回り乗車の楽しみです。
八王子9:48発-(八高線)-10:27 高麗川(こまがわ)着
八王子からはいよいよ八高線に入ります。八高線の高麗川より北は今回の大回り乗車のハイライトの非電化区間です。
ここがポイント! ポール式のホームドア!
八高線の拝島駅ではポール式のホームドアを見ることができます。安全面からホームドアの設置が急がれる関東の鉄道ですが、その課題となっているのが価格の問題。
ポール式のホームドアは価格面で課題をだいぶクリアしているとして注目を集めています。
非電化区間が楽しい! 高麗川11:33発-(同じく八高線)-13:09高崎着
高麗川では約1時間の待ち時間がありました。この間にのんびりトイレに行ったり、ホームを移動して写真を撮ったり。改札内にお店はありませんが、ホーム上に休憩室があります。
ここがポイント! 動き出す時の音にも注目!
高麗川からの八高線がもっとも面白い時間。車内の座席は2人席のボックスと4人席のボックスが続いています。無人駅も多いため、車掌さんが乗車し無人駅に着くとドアのところにやってきて対応していました。
乗ったらまずは発車のときの音に注意してみるのもおすすめです。
また、小さなかわいい鉄橋や踏切がみられる昔なつかしい車窓風景も魅力です。
お弁当を買おう! 高崎13:37発-(両毛線)-15:23小山(おやま)着
今回のルートには駅ナカが充実した駅はありませんが、お昼過ぎの高崎駅ではホームに立ち食いそば・うどんのお店やコンビニエンスストア。お弁当屋さんでお昼やおやつを買うことができます。
ここがポイント! 地域のグルメを味わおう!
横浜の戸塚を出てから、ここまで神奈川、東京、埼玉を通り、群馬県の高崎駅まで到着し、お弁当屋さんで出会うことができるのは、峠のかまめし、だるま弁当、鶏めしなど。
どのお弁当にも鶏が使われ、特に鶏めしのやさしい甘さのほろほろのそぼろは絶品です。食べ物の違いでも地域の違いを感じることができます。
いよいよ最後! 小山15:32発-(東海道線)-横浜~17:32戸塚着
小山からは一路、横浜まで東海道線で一気に南下して帰宅します。途中駅で車掌さんの巡回があり、事情説明を求められましたが、子どもたちが頑張って説明をしてにっこり笑顔で「頑張ってくださいね。おつかれさま」と応援していただきました。
ここがポイント! 切符を記念にもらおう!
大回り乗車は一筆書きの旅のため出発駅の戸塚の一つ手前の横浜で降ります。ホームを出る時は最初に入ってから時間が随分たっているので有人改札で説明をしてから出ます。
子どもたちが「記念に切符をもらえますか?」と聞くと、にっこり笑って「ちょっとまってくださいね。特別なハンコをおしますね」と、青いはんこをおしてくださいました。
子どもたちにとっては大切な思い出の記念になりそうです。
大回り乗車の楽しいポイント!
風景の変化を楽しむ!
大回り乗車は、長い距離を1日に移動する旅です。そのため車窓風景が大きく変化するのは魅力です。都会の風景あり、手をのばせば家に手が届きそうな住宅街あり、富士山あり、田園風景あり、上の写真は狭山茶の茶畑です。
小学4年生ごろからは社会で日本各地の名産品について学ぶ子どもたち。こういった経験が生きた体験として少しでも残っていけばいいなと思います。
珍しい電車を楽しむ!
子どもたちが「珍しい電車が停まっている!」と、大声をあげて喜んだのが、わたらせ渓谷鉄道です。その他にも新幹線や貨物列車などさまざまな列車を見ることができます。
移動する時間を楽しむ!
今回は子ども3人が計画し母親3人がつきそいました。朝から夕方までの長い旅ですが。その移動する時間を一緒に経験することを楽しむ。そんな時間を過ごすことができます。
大回り乗車の準備3ステップ!
ステップ1.ルートを作ろう!
大回り乗車の最初のステップはルートづくりです。
大回り乗車は運賃計算の特例を使った楽しみ方です。
図のそれぞれの大都市近郊区間内のみを普通乗車券または回数乗車券でご利用になる場合は、実際にご乗車になる経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができます。
重複しない限り乗車経路は自由に選べますが、途中下車はできません。途中で下車される場合は、実際に乗車された区間の運賃と比較して不足している場合はその差額をいただきます。
「JR運賃計算の特例」より
ポイントは5つ。
- 東京・大阪・新潟・福岡・仙台の5つの区間内のみ
- 実際に乗車した経路ではなく最も安くなる経路で計算した運賃で利用できる
- 普通乗車券または回数券を利用
- 重複しないかぎり経路は自由(クロスもできない)
- 途中下車はできない
ステップ2.改札内のレストランやお店、トイレをチェックしよう!
出かける前に改札内にどんなお店があるのか、トイレはあるのか? 列車にトイレはあるのか?を確認して出かけましょう。
ステップ3.時間を確認しよう!
出発して帰ってこれる現実的なルートなのかを必ず確認してからでかけましょう。
大回り乗車の持ち物!
- 水筒
- おやつ(種類を多く持っていくのがおすすめ)
- 筆記用具
- 本
- お金
- 地図
移動時間が長いのでおやつタイムが何度もおとずれます。いろいろな種類を持っていくのがおすすめです。
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