公立小学校の授業では、小学3年生から理科の授業が始まります。しかし不思議なことに、一部の塾を除き多くの中学受験塾で理科や社会の学習が始まるのは小学4年生からです。

中学受験の理科や社会は小学4年生からで大丈夫なのでしょうか?

小学3年生から理科のコースがある通信教育講座Z会サピックスの理科、小学4年生から理科が始まる日能研や早稲田アカデミーのカリキュラムと公立小学校の理科のカリキュラムを比較し考えてみます。 

サピックス、Z会、公立小学校、早稲田アカデミー、日能研の小3理科のカリキュラムを比較

サピックス、Z会、早稲田アカデミーのカリキュラムを比較してわかることは以下の4点です。


  1. 多くの中学受験塾では小学3年生の2月から開講する小学4年生コースから理科の学習が始まる
  2. 小学3年生から理科のクラスがあるのは、サピックスや四谷大塚などの一部の塾のみ
  3. 早稲田アカデミー、日能研は「理科」というよりも「科学者講座」「実験講座」などのテーマで理科的テーマをもとに論理的思考力をつける講座として設定している。
  4. サピックスや四谷大塚の理科講座も、日能研や早稲田アカデミーの科学者講座や実験講座も公立小学校の理科を超えた広いテーマを扱っている。

それでは具体的にカリキュラム比較を見ていきましょう。

サピックス3年生理科のカリキュラムの特徴とポイント

サピックスは小学3年生から理科の授業が始まる数少ない塾のひとつ。年間で学ぶ理科のテーマは20を超え、「なぜだろう?」「どうなっているのだろう?」とい気づきや、「なるほど!」という興味関心を引きだすテーマが設定されています。

ポイント1 毎週新しいテーマについて学び、1年間では20テーマを超える

20テーマを超える幅広いテーマを3年生の時に学ぶのは、サピックスだけです。

サピックス3年生理科カリキュラム
2月~7月
植物はかせになろう
こん虫はかせになろう
ともに生きる
かがみのふしぎ
くもるものとくもらないもの
のぞいてみよう
かくれんぼ
月のみちかけ
うきしずみ
大気の力
夏期講習
化石レプリカを作ろう
音のふしぎ
ものの見え方のふしぎ
プラネタリウムを作ろう
つなぎカエル
9月~12月
自然さいがいにそなえよう
二次さいがいを知ろう
私たちの生きている日本
数えよう
動きを観察しよう
調べ方を考えよう
正体を調べよう
冬期講習
ブラックボックス
てんびん
1月 電気のながれ

また、カリキュラムに「数えよう」「動きを観察しよう」「調べ方を考えよう」「正体を調べよう」など、理科的センスを磨くテーマも設定されているのも、サピックスの特徴です。

ポイント2 授業の目安は1回60分/週

1回/週、1時間の授業。一回1テーマで教科書の範囲を超えた幅広いテーマを学習します。

「『星』の授業では星座や星の名前を覚えることが目的ではなく、星座にまつわる伝説やカラーパネルをもとに星に対する興味を引き出し、『星空を見てみたい!』と思わせる工夫」(SAPIXhp)や、家庭で「おうちでためしてみよう」などで家庭でもできる簡単な実験などの提案もあります。

ポイント3 小3から本格的に理科を学ばせたいファミリーにおすすめ

幅広いテーマで、小学3年生から子どもの理科的好奇心を身に着けさせておきたいというファミリーにはサピックスがおすすめ。

Z会中学受験講座3年生理科のカリキュラムの特徴とポイント

ポイント1 毎月新いテーマについて学ぶ。タブレットと紙のテキストを併用して効率よく学ぶ

毎月1テーマをタブレットと紙の教材を使って学びます。

4月 重さ発見隊
5月 色がかわる魔法の水
6月 作ってみよう ゆらゆらモビール
7月 こんなものあんなもので音作り
8月 たんけん!生き物の世界
9月 ちょうせん! うきしずみマジック
10月 たくさんあるほど暗い?! 豆電球
11月 じしゃくをあやつる電気の力
12月 ふしぎなかがみの世界
1月 レンズのむこうの世界
2月 4年生のカリキュラムへ植物の生長(1)
3月 4年生のカリキュラムへ植物の生長(2)

毎月1テーマとなると小学校の理科のカリキュラムにはないテーマについても小学3年生のうちから学ぶ時間を持つことができます。

また、小学3年生の2月以降は、公立小学校の4年生の学習内容の学習も始まります。中学受験塾の小学4年生のカリキュラムは小学3年生の2月からスタートします。その点でも中学受験塾と足並みをそろえたカリキュラム構成となっています。

ポイント2 1か月の目安の学習時間は合計で約2時間30分

Z会の中学受験講座はタブレットと紙を使った学習を行う特長的な教材です。タブレット上で各テーマについての要点の解説を理解し、練習問題に取り組みます。

Z会中学受験講座3年生理科 学習時間例
要点・練習問題 30分×2回
ドリル
体験学習 60分×1回
てんさく問題 20分×1回
てんさく問題の復習 10分×1回
合計 2時間30分

ポイント3 四教科合わせて一か月の受講費1万円前後。小3からお得に理科に触れたいファミリーにおすすめ

中学受験塾の多くは小学3年生のコースでは国語と算数をそれぞれ週1回学ぶコースで1万円前後の受講料が目安となっています。

Z回の中学受験コースは算数・国語・理科・社会の4教科で12万2000円(12か月払い)毎月1万円程度となります。親としては、コストという面では小学3年生の間はZ会のカリキュラムで準備をすすめるというのも一つの選択肢となります。

早稲田アカデミーの3年生理科実験教室のカリキュラムの特徴とポイント

ポイント1 毎月新しいテーマについて学ぶ

早稲田アカデミーで小学3年生から理科を学べるのは「理科実験教室」です。講座のテーマタイトル通り、学ぶ内容は早稲田アカデミーオリジナルの実験教室カリキュラムです。

【第1回】
3月
電気をつくろう!
【第2回】
4月
いろいろな岩石
【第3回】
5月
ふり子の性質
【第4回】
6月
顕微鏡(けんびきょう)で見てみよう
【第5回】
7月
大気圧(たいきあつ)
【第6回】
9月
いろいろな葉
【第7回】
10月
火山と地震(じしん)
【第8回】
11月
光のくっせつ
【第9回】
12月
てこ・かっ車
【第10回】
1月
分ける

小学3年生のカリキュラムは教科書の学習内容をはるかに超えて専門的です。理科的興味を専門スタッフの指導の下伸ばしていきたい。そんなファミリーにおすすめです。

ポイント2 1回100分月1回の授業

授業は1回100分。白衣とゴーグルを身に着けて子どもたちのモチベーションをあげる工夫もされています。

「第10回分ける」の学習例

大きさが同じで重さの異なる球を分けるには?見た目では区別がつかない鉄片とアルミニウム片を分けるには?混ざっているものの性質の違いを見極めて、どのような方法で分けていくのかを考えてから実験をしていきます。また、オリジナル使い捨てカイロの中身を分けていきます。

ポイント3 理科・観察・実験に興味ある子どもにおすすめ!

学習内容が専門的で深いこと、実験や観察を通じて体験に根差した理解ができるということなどの理由により、理科好きの子どもに特におすすめのコースです。

中学受験の学習にとどまらず、学びの興味を引き出すテーマ設定により、学習を最先端の理科研究と結びつけて考える視点や、身近なことから理科的な思考や知識を身に付ける力がつきます。

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