TBS「好きか嫌いかいう時間」の「東大生親子」の回が放送を見ていると、「ペットの犬に勉強を教えた」「おばあちゃん2人に勉強を教えた」という勉強法がでてきていました。今回は学んだことをアウトプットするということについて考えてみます。
林修先生、内田樹先生が実践する家族へアウトプットする重要性
東大出身の人気塾講師である林修先生もテレビや雑誌のインタビューで子どもの頃、祖父が買い与えた紙芝居を読んでもらうところから、自分で読んで祖父母に聞かせることがはじまり、そこから祖父母に勉強の解説をするようになったというエピソードを語っています。
また、同じく東大卒で神戸女学院大学文学部総合文化学科教授である内田樹先生も常々、原稿を母に読んでもらい読みにくいところ、論理が通らないところを指摘してもらうということを記述されています。
アクティブラーニングとアウトプット
最近、学校の授業の中で「アウトプット」を取り入れるケースは「アクティブラーニング」を掲げる授業の中でよく見受けられます。
アクティブラーニングとは、一方的に授業をきく片方向の学習ではなく、学生とのディスカッションや学生のプレゼンテーションを取り入れた双方向的な学習のことです。
学校や塾や習い事で学んだことを、家族やペットなどに伝えるということは、家庭内でアクティブラーニングを行っていると言ってもいいかもしれません。
たくさんある「アウトプット」のメリット
「アウトプット」のメリットとしては、学んだことを「伝える」中で理解が不十分な部分が明らかになること、また、帰宅して家族に学んだことを伝えることを前提に授業を受けるので一生懸命に授業をきくようになるなどのさまざまなメリットがあります。
アウトプットする相手も重要
アウトプットする相手もここでは重要です。学んだことを一生懸命に聞いてくれる相手、アウトプットすることを喜んでくれる相手に、より分かりやすく自分の学んだことや考えたことを伝えようとする気持ちが学びを実のあるものにしてくれます。
アウトプット学習は大人になってからも重要
また、現在社会で求められているのは、ディスカッションやプレゼンテーションでコミュニケーションをとりながらみんなをまとめている力です。
ハーバード大学で博士号を取得した理論物理学者で、現在は楽天株式会社の執行役員を務める北川拓也氏もインタビューで以下のように述べています。
大学は何をするべきかというと、アウトプットの教育が圧倒的に足りない。何かの組織を立ち上げたりだとか、先ほどの議論、ディスカッションだとかアイデアを生むところだとか、そのアウトプットのところの教育を思いっきりフォーカスして政府が取り組めば、全く違った形になるのではないかと思います。
(引用元:ログミー|世界で活躍している人は「結局、体力と根性がハンパない」–実は日本教育に全然足りないもの)
家庭で勉強のアウトプットの機会をもつことは、単に学力をアップさせるというだけでなく、このような力を自然につけていく機会にもなりますね。
【参照】