少し前に、算数の基礎での暗記や暗算について考えるきっかけをくれるツイートがありました。
「基礎計算スキル 暗記と暗算は必須
暗記
20までの平方数
3.14×2-9
暗算
2桁×1桁
2桁±2桁」
子供の頃は面倒だし、すこしあやふやになって不安になることもあるし、そもそも算数を暗算するなんて意味があるの? と思うこともありましたが、最近は、私も算数の暗記の重要性を感じるようになりました。
算数と暗記についての考え方にはどのようなものがあるのか、備忘録もかねて状況を調べてまとめた内容をご紹介します。
【調査】算数・数学の暗記について言及した記事にはどのようなものがあるの?
ざっと調べたところ、立場や考え方、向き合う子供によって少しずつ違いがありつつも、以塾、メディア、受験生の親と3者のコラムを読むことで、算数や数学の暗記について、考える基礎知識が整理できます。
暗記の対象は2種類
算数の暗記という場合に対象になるのが、数字と解法の2種類。
- 数字…分数と少数の変換や平方数など
- 解法…解き方 解く時の考え方
また、解法については、解法を暗記するのか? わかるまで考え抜くのか?について議論が分かれるところです。
気になる記事のポイントを紹介します。
要点をチェック!塾コラム「中学受験ドクター 算数の「暗記しておくべき数字」7選」
覚えておくとテストで差がつく7つの数字について解説している記事です。
- 分数←→小数変換
- 3.14の段
- 平方数
- 立方数
- 三角数
- 素数
- 秒速←→時速変換
覚えることで、計算が正確になるだけでなく、解き方がクリアになるという効果について言及しています。
要点をチェック!「塾コラム 算数の超効率的勉強法(3)暗記数学の全体像」
上記の受験ドクターの記事は、数字を暗記することをすすめていましたが、この記事では、中学受験の解法の暗記をすすめています。
まず、数学(算数)には、「とことん考える派」と「暗記数学派」の2つのパターンがあることを示し、数学者ではない限り、時間のない中学受験生には、後者の「暗記数学」がいいとしています。
あくまで、「解法」を暗記するのであって、「解答」を暗記するのではないことを強調しています。
また、次のような暗記数学の手順についても解説しています。
- 問題を5分考える
- 解法暗記
- 再現
- 1問当たり15~20分以内で解く
- スラスラ状態を目指す
- 10回復習
要点をチェック!「メディアコラム ダイヤモンド・オンライン受験でわかる!算数・数学は暗記科目といわれる理由」
将来、子どもに世界に羽ばたく人材に育ってもらいたいのであれば、競争に勝てる「生きる力」を身につけさせてあげる必要があり、その「生きる力」とは、基礎的な学力だと強い確信をもって書かれた記事です。
「生きる力」をつけるのに必要な算数・数学、社会、理科、英語、国語の基礎は、小学校から高校までの勉強の「暗記力」がベースになるとしています。
具体的に3.14の掛け算を暗記しよう、13×13を暗記しようとは言ってはいませんが、効率よく、深い学びに基礎知識の暗記の重要性を解説しています。
要点をチェック!「メディアコラム 日経『DUAL』算数が苦手な小5女子 勉強の仕方が腑に落ちた瞬間」
中学受験プロ家庭教師の西村則康先生が、新5年生の女の子と一緒に図形問題を解きながら、計算で必要な数字について解説する記事です。
算数の勉強には「13×13」「14×14」「15×15」などの基本的な数字を「覚える」ことと「理解する」の2種類があることを丁寧に子供に納得させる授業が再現されています。
また、暗記からはすこしずれますが、この記事で西村則康先生が「しっかり勉強」するにはいくつかの意味があることを指摘しています。
- (しっかり)正確に
- (しっかり)スピーディーに
- (しっかり)大量に
- (しっかり)理解して
- (しっかり)集中して
- (しっかり)着実に
そして、今目の前の勉強がどの「しっかり」なのか、把握して勉強することの大切さを教えてくれる記事です。
要点をチェック!「受験生の親コラム アンダンテさん ほどほどに暗記する算数」
算数の解法を「暗記」するか、悩み抜くかについて、「ほどほど」の間にそれぞれの子供にとっての正解がある気がする。
というコメントが中学受験生を持つ親の共感を呼ぶ記事です。
受験生の親は、「算数は暗記」と言われると、そうよね。
「算数は深く考えなければ効果がない」と聞くと、それもそうよね。
と、新しい情報が入る度にあっちに行ったり、こっちに行ったりしてしまうテーマですが、その度に少し整理して、子供の様子を観察しながら、そのタイミングでの対応を決めていくのがいいのかもしれません。