「知識ゼロからの中学受験」編集部のOです。小学1年生と小学4年生の姉妹のいる我が家も少しずつ中学受験モードに入ってきました。というわけで、本当に知識ゼロからの中学受験の記録を不定期でお届けします。
サピックス小学部の新5年生コース開始直前の保護者会で言われたことは…?
算数・国語・理科・社会すべての科目で共通するポイント
保護者会では各教科の担当の先生がそれぞれ説明をされます。
どの教科の先生も口をそろえておっしゃっていたのが、「中学受験の学習の導入時期であった小4が終わり、どの教科でも小5からは抽象的なテーマを扱うため、1日1日大切に学んでいくことが必要な時期だ」ということ。
また、中学受験で出される知識のほとんどを小5の段階で終えるカリキュラムになっているので、授業をしっかりと受けることの重要性も強調されていました。
続いて、各教科で指摘されたポイントを紹介します。
算数のサピックス5年生のマンスリー勉強法
算数の担当の先生が最も強調していたのが、「扱うテーマが比較的具体的であった小4から小5になるとぐっと抽象的になります」ということ。
小5算数の学習の全体的な流れ
新小5クラスがスタートしたばかりの2月~3月は小4の復習が中心ですが、春から6月にかけて旅人算、点の移動など抽象的で推移する量などを扱うようになるので注意が必要なのだそうです。
小4…おうぎ形の弧の長さ
↓
小5…時間の変化により変わる
また、小5の学習のハイライトとも言える夏休みには割合や比を、年末にかけては比を応用して解く問題に数多く触れ、5年生の段階で受験に必要な基礎知識はほぼ終了するそうです。
- 2月~3月 4年生の復習
- ~6月 旅人算・点の移動
- ~8月 割合・比
- ~1月 比の応用
子どもにもよりますが、抽象的な思考に慣れるまでは具体物や数字に置き換えて「○○な場合はどうなるだろう?」といった声掛けをしながら、一歩戻ってアプローチすることをうながすのが効果的だという説明もありました。
特に重要なこととしては、算数の学習を数値操作の練習の時間にするのではなく、理解して学ぶという方向に子どもが行けるようにしていきたいということもおっしゃっていました。
算数の教材とはどんなもの?
小4から小5に上がりテキストの構成にも変化があります。
小5…ディリーサポート + ディリーサピックス + 基礎トレ
家庭学習用のディリーサピックスという教材が追加されるイメージ。
名前が似ているけれど違う教材が多く混乱しそうになります。
ディリーサポートとは?
ディリーサポートは、小4の時のテキストBとテキストAを一冊にしたもので、計算コンテストを収録したものです。
計算コンテストも小4のころとは違いがあり、これまでテキストAに収録されていた計算コンテスト50問が10問4セット収録されています。
小5コースに3日通うため、サピックスに行かない4日間は毎日計算コンテストに取り組むイメージで、計算力の強化を徹底的に行うのが小5の時期なのだそうです。
ディリーサピックスとは?
ディリーサピックスは家庭学習用のテキスト。宿題はディリーサピックスと基礎トレ、また、ディリーサポートで取り組んだ問題の確認や、扱わなかった残りの問題に取り組むことになります。
算数の勉強のポイントは?
学習していく上でのポイントは、まず、授業で学んだことを100%できるようになるこをと目標にすること。
また、1日でまとめてやるのではなく小分けにして学習を行い、毎週のディリーチェックテストで100点をとることを目指すことだそうです。
国語のサピックス5年生のマンスリー勉強法
算数と同様に国語も抽象的なテーマを扱うようになります。
小5…主体から客観へ
国語の教材とはどんなもの?
小5の国語のテキストは小4と同様にAとBの2種類。
国語B…長文読解の内容整理 + 読解教室
小4と異なるのが、1週間で学ぶ漢字が10問から20問へ変化すること。
語句の使い方や言葉・知識を学ぶ「コトノハ」は解説を熟読する習慣をつけることで、知識を増やすことがいいそうです。
また、長文読解の記述問題は答えだけは不可となり、考えた過程についてもメモを添えてチェックにまわすというようにもなるのだそうです。
保護者会で聞いたテストで点数をあげるポイント
保護者会では、4つのポイントを意識することで国語の点数を確実に取ることも意識していく必要が出てくる時期だということも指摘がありました。
- 設問をチェック
- 選択肢を吟味し、2つ以上に分けて、各部分に○や×や?の印をつけながら検討する習慣をつける
- □の前後をチェック
- 傍線部の前後をチェック
設問がきちんと読めていないことや、文章中の□や傍線部に関する問については□や傍線部の前だけを確認して解答するため間違いが増えているのだそうです。
理科のサピックス5年生のマンスリー勉強法
理科でも小5になると抽象的で目に見えないものを扱うことになります。
小4…動物や植物・昆虫などの身近なものに注目
小5…力学・水溶液など目に見えないものを扱い受験理科をほぼ完成させる
また通う日数が2日から3日に増えることにより、これまで週1コマ60分だった授業が1コマ90分へ増えます。
テキストに加えて理科資料集を購入し、わからないことは資料集も使って確認する習慣をつけるとよいそうです。また、コアプラスというテキストが追加になり、授業でその週に扱う以外のテーマを自分で学習して授業時間内に行われるテストに備えます。
コアプラスのテスト問題はコアプラスの問題とほぼ同じものが出題されますが、前日に一夜漬けして点数をとるのではなく、毎日少しずつ知識にふれることで点数を取れるようにしてほしいということでした。
社会のサピックス5年生のマンスリー勉強法
社会は小5の9月までは今のママの授業がすすんでいきます。違う点は、小4の授業では写真などを使った説明やテキストの穴埋めをする方法だったものが、小5になると板書中心になること。
またテキストの問題が増えること。また問題も基礎編はテキストの解説とほとんど同じ内容のため10分程度の時間制約をかけて行い、発展・応用編はじっくり時間をかけて資料集などもみながら行うのがおすすめだそう。
社会でもコアプラスのテストが毎週行われ、1年を通じて知識を定着させていく取り組みが行われます。
社会の知識問題赤シートを使って行う時の注意点
社会でも理科でも小4の頃からテキストの内容をまとめた赤シートを使った学習を行っていますが、効果的な方法として、赤シートで隠した問題でわからない問題があれば、最初に戻ってやり直す方法をとることで、わからなかった部分をうやむやにしないことができるという提案もありました。
語句を子どもに自分で説明させる時間を持つ
また、社会を暗記科目としてでなく流れや因果関係を理解しながらつかえる知識として身につけるために、テキストの小見出しの内容を子どもが自分で説明できるかをやらせてみるのも効果的だそうです。
学習内容が格段に増える新小5コース。少しでも早く学習に慣れて、効果が出しやすいルーティンを作っていきたいものです。
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