こんにちは!お出かけ情報の編集担当も約20年になるにこにこママ(@kidsedujapan1)です。世界自然遺産の知床国立公園は、美しい自然が作り出す造形美とヒグマやキタキツネ、エゾシカなどの動物たちと出会うことができる注目のスポットです。
その魅力とポイントを紹介します。
知床五湖とは?
知床五湖とは、原生林の中に点在する5つの湖です。富士五湖にならって5つの湖を知床五湖として整備しその美しい自然からその名が知られるようになり、多くに観光客が訪れるようになりました。
五湖は湧き水によって出来た湖で、静かな湖面に湖の周囲の森林や青空が映り込む様子は絶景です。
知床五湖のガイドツアーとは?
知床五湖は2つの楽しみ方があります。1つは気軽に無料エリアである高架木道を散策する方法。もう1つは地上遊歩道を歩く方法です。地上遊歩道は5月10日~7月31日までのヒグマが知床五湖エリアを活発に活動する時期は、専門ガイドのツアーでのみ入場することができます。
地上遊歩道・・・期間により利用条件が異なる
そのためこの期間中、知床五湖の一湖周辺の高架木道以外の地上遊歩道はクマ対策トレーニングを受けた専門ガイドと一緒に回るツアーでだけ見ることができます。
上の写真では、木片が張られた左の部分が無料の高架木道。小ループツアーが赤色で表現された部分。青い部分が大ループツアーで回る部分です。
ツアーは約3時間の大ループツアーと約1・5時間の小ループツアーの2種類。大ループツアーは早めの予約がおすすめです。
大ループ
ツアー |
小ループ
ツアー |
|
時間 | 約3時間 | 約1時間半 |
料金 | 大人5,000円前後
子ども3,000円前後 ガイド会社による |
大人2,500円
子ども1,500円 |
出発時刻 | 初回8時
10分以降10分おき |
9時、11時、13時30分、16時 |
申込 | 前日までに知床五湖公式さいと、または書くガイド会社で申し込み | 利用当日に知床五湖フィールドハウスで申し込み。事前申し込みなし |
参加人数 | 1グループ最大10名 | |
注意ポイント | 散策中にいずれかのグループにヒグマに遭遇すると安全のため全ツアーが中止になる可能性があります。 |
知床五湖ネイチャーツアーで出会える動物・植物
世界自然遺産でもある知床五湖。ヒグマが活発に活動する時期にガイドなしで活動エリアに入れなくなったのは、1995年ごろからヒグマの目撃件数が非常に増えたたためです。
ガイドとのツアーでは、まずレクチャールームで知床五湖に入場する意味。また自然の様子。クマに出会ったときにはどのように対応をしたら良いのか? などについて具体的なレクチャーを聞くことから始まります。
知床五湖で出会える動物2.エゾシカ
知床五湖で出会える動物3.キツネ
知床五湖で出会える動物4.クマゲラ など
レクチャーを受けたら早速知床五湖へ。入り口のマットやブラシで靴の汚れをキレイにおとし、食べ物や砂糖の入った飲み物禁止などの注意事項をもう一度確認して、向かいます。
知床五湖で出会える植物2.倒木更新
知床五湖で出会える植物3.イチイの木
知床五湖で出会える植物4.ミズナラの空洞 など
中に入ってからはガイドと一緒に知床の歴史や自然について学びながら比較的整備されたルートをゆっくりあるきながら知床の自然を満喫します。
ヒグマ/知床五湖で出会える動物1
出会えると表記しましたが、ヒグマが活発に活動する時期の知床五湖には、クマ対策のスキルを持った専門ガイドと一緒でなければ入れません。私達が参加した2018年7月の半ばのツアーでもルート内で2つのツアーがヒグマと遭遇し、ヒグマが出没したエリアの入場は一時制限されていました。
ヒグマに会いに行くのではななく「ヒグマが生息する地域に人間がお邪魔して、知床五湖の自然を体験する」というのがツアーの趣旨となります。
実際、知床国立公園内でのヒグマ目撃件数は年間1000件を優に超えていますが、国立公園内でヒグマに人が襲われて死亡するという事故は起きていないといいます。
ヒグマの糞
約2時間の知床五湖のツアー時間中、およそ5カ所でヒグマの糞が残されていました。ヒグマの腸は消化力があまり強くないため、食べたものがほとんどそのまま排出されています。
アリ、木の実などが残っているのが見えました。
ヒグマの足跡
ぬかるんだ土の上に残されたヒグマの足跡。真ん中の石のすぐ下に五本の指があるヒグマの足跡が残っていました。前足の足跡の大きさによってヒグマのおよその大きさを想定することができます。
ヒグマの爪痕
ツルブドウが巻き付いていた木に登り、ブドウを食べた時のヒグマの爪痕。
ツルブドウが写真の左側に見えます。
ヒグマの好物と言われるミズバショウ
知床にヒグマが多く生息しているのはヒグマの好物であるミズバショウが群生しているからと古くから信じられており、樺太のアイヌはミズバショウのことを「イソキナ」(熊草)と呼んできました。また、呼知床五湖のネイチャーツアーの路上にもそのように記述したボードが設定されています。
しかし最近では研究がすすみネイチャーガイドによると「ヒグマはそれほどミズバショウが好きではない」のが最近の定説になりつつあると言います。
なぜそのように言えるのかというと、「ヒグマがミズバショウを食べる時期が一定しないことが糞からわかるから」(ネイチャーガイド)最近では、ヒグマは食べ物がない時期に飢えをしのぐためにミズバショウも食べることがあるというのが定説になっているのだそうです。
新しい研究成果によって定説が変わっていく。自然観察の拠点である世界遺産・知床半島でそういったことを知る体験は子どもたちにとっても貴重な体験となります。
エゾシカ/知床五湖で出会える動物2
体長1~2メートル。今回出会ったのはメスのエゾシカと子鹿の親子。エゾシカは増えすぎによる生態系の変化が懸念されています。
上の写真は知床国立公園の地上遊歩道で出会ったシカの親子。下の写真は知床峠から知床五湖フィールドハウスへの道で出会った野生のエゾジカ。どちらも3メートルほどの距離に近づいても逃げることなく食事を楽しんでいました。
キタキツネ/知床五湖で出会える動物3
体長90~80センチメートル。大きな尻尾が特長的なキタキツネ。今回のネイチャーツアーでは出会うことはできませんでした。
こちらも知床峠から知床五湖フィールドハウスの路上で出会ったときの写真です。
クマゲラ/知床五湖で出会える動物4
体長50センチメートルぐらいの大きな鳥。黒いからだとに赤い帽子をかぶったような姿が印象的。知床五湖ではクマゲラが餌の虫を探して木をつついて掘ったお大きな食痕がよくみられます。
丸いく500円玉ぐらいの大きさのキツツキの食痕に比べ大きく弁当箱サイズの穴が開いているという表現が使われるほど大きな食痕です。
根こそぎたおされた木/知床五湖で出会える植物1
知床五湖エリアでは強風が吹くことで知られています。この強風によって根こそぎ倒された木がよく見られます。
倒木更新/知床五湖で出会える植物2
倒れた木の上に木のタネが落ち、その上発芽した芽から木が育ち、木が一列に並んだように生えているところが見られます。
地面の上に落ちたタネは光が当たりにくく発芽する前に腐るなどなかなか大きく木が育てない場合もあります。
イチイの木/知床五湖で出会える植物3
彫刻や鉛筆などの材料に使われて来たイチイ。
ミズナラの空洞/知床五湖で出会える植物4
皮だけを残して中は空洞なのに今もまだしっかりと根をはり、木の上では緑の葉を生やしているミズナラ。木は内側がなくなってしまっても外側があれば水分や養分を吸い上げて生きていくことができるという自然の営みを感じることができます。
知床で感じる「食物連鎖」
知床では、流氷が運んできたプランクトンが魚たちの餌になり、魚がクマなどの餌になります。
そしてクマたちの糞が豊かなな森を作る肥料になり、知床の森の木々を育みます。このような食物連鎖の関係を肌で感じることができるのも知床の愉しみです。
知床五湖ネイチャーツアーの服装
知床五湖夏の服装
- 帽子
- 長袖・長ズボン
- 水
- 虫除け
知床五湖冬の服装
- 温かい帽子
- 温かい長袖・長ズボン
- 水
- 履き慣れた靴
知床五湖のツアー料金・アクセスなどのスッポット情報
スポット名 | 知床五湖フィールドハウス |
住所 | 〒099-4100 北海道斜里郡斜里町遠音別村 |
アクセス |
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料金 | 無料/コースによる |
開館時間 | 7時30分~18時(閉館は時期により変動) |
電話番号 | 0152-24-3323 |